Home News & Media Eバイク用電池の火災リスク,充電時の管理と火災時対策が重要に(ICBR2026)

Eバイク用電池の火災リスク,充電時の管理と火災時対策が重要に(ICBR2026)

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ベルリン,9月9日国際電池リサイクル会議(ICBR2026)会場からEバイク(電動自転車)の普及拡大に伴い、リチウムイオン電池の安全性が一般家庭における重要課題となっている。国際電池リサイクル会議(ICBR)の展示会場で取材に応じたJohan van Peperzeel氏は、有害廃棄物・非有害廃棄物および製品の保管および輸送機器を手がけるDoorveen B.V.の責任者だ。同社は特にリチウムイオン電池の保管・輸送・防火・消火機器に焦点をあてている。Peperzeel氏は、リチウムイオン電池の保管と安全に関する専門家でもある。今回MIRUでは、日本でも普及が進むEバイクに搭載される電池の危険性と安全対策について同氏に意見を聞いた。
 

Eバイク用電池の火災リスク、充電時の管理と火災時対策が重要に(ICBR2026)

 

EV用のリチウムイオン電池は、発火や爆発の危険性があることは一般的に知られて入るが、家庭で使用するEバイク、また電気・電子機器などの小型のリチウムイオン電池も例外ではない。一方で、日常生活において、我々消費者側の電池に対する危険性とその対策はというとほとんど考慮に入れられていないのではないか。

van Peperzeel氏は正常に設計・管理されたEバイク用電池を過度に恐れる必要はないとした上で、充電時の管理、適合しない充電器の使用、落下や事故などによる物理的な損傷、使用履歴が不明な中古Eバイクには注意が必要だと指摘した。

Eバイクは、通勤や通学、買い物などにその利用が急速に広がっている。従来の自転車には充電の必要がなかったが、現在では多くの家庭が1台、あるいは複数台のEバイクを保有し、ガレージ、物置、集合住宅の室内などで日常的に充電している。バイクの普及台数の増加は、家庭内で充電されるリチウムイオン電池の数が増えることを意味する。そのため、特に消費者の「充電行動」が火災予防における重要な要素となる。

外からは見えない危険性も

van Peperzeel氏によれば、最も注意が必要となるのは充電時である。通常使用中に問題のない電池でも、充電過程で発熱が生じ、まれに不具合が発生する可能性がある。またこうした事故は、初回の充電時に限らず、何百回、何千回と問題なく使用した後に起こることもあるという。

同氏は、消費者へのアドバイスとして、夜間、外出中、あるいは状態を確認できない場所で充電しないことを基本原則として挙げた。特に、住宅内の就寝場所やホテルの客室などでの充電には注意が必要である。リチウムイオン電池の事故では、炎だけでなく、発生する煙やガスも大きな危険となる。就寝中に火災が起これば、利用者が早期に異常を察知できず、煙を吸い込む危険が高まるためだ。Eバイク用電池に関する安全ガイダンスも、使用者が起きていて注意を払える状態で充電すること、就寝中や外出中に充電したまま放置しないことを推奨している。

充電器についてもvan Peperzeel氏は、電池に付属するもの、またはメーカーが承認した交換用充電器のみを使用し、製品ごとの充電・保管・保守に関する指示を守ることも重要だと述べる。電池、充電器、ケーブルは一体のシステムとして設計されており、外見上は接続できても、性能や保護機能が適合しない汎用品、規格が不明な製品、安価な模倣品などを用いることにはリスクが伴う。

落下や衝撃を受けた電池への対応も欠かせない。軽微な落下が直ちに危険を意味するわけではないものの、電池が階段から転落した、ケースに亀裂・変形・開口が生じた、あるいはEバイクごと大きく転倒したなどといった場合には、再充電や継続使用を避けるべきである。外観上問題が見えなくても、セルや内部接続部が損傷している可能性があるためだ。このような場合は、自転車販売店や電池の専門事業者に持ち込み、安全性を点検してもらうことが望ましい。

また、中古Eバイクや中古電池では、落下、過熱、不適切な充電、非正規修理・改造などの履歴が不明なケースがある。購入者は電池の状態を慎重に確認し、使用前に販売店などで点検を受けることも検討すべきである。

複数台のEバイクを保有する家庭にとっては、安全対策として、電池用の保管・充電キャビネット、ボックス、ドラム容器などに、Doorveen B.Vが手がける超小型の自動エアロゾル消火装置のような防火システムを組み合わせる方法も選択肢だ。同装置は、一定温度、例えば75~80℃に達すると自動的に作動し、初期火災を抑制する仕組みである。電源接続を必要としない製品もあり、ガレージや物置などにおいて、局所的な火災が建物全体に広がるリスクを低減することが期待される。van Peperzeel氏はまた、こうした防火対策の消火装置、保管用ドラムなどのツールは、Eバイクの販売業者がバイクと一緒に販売するべきだと付け加えた。

Eバイクのみならず家庭用の電子・電気製品もコードレス化が進み、リチウムイ電池を使用した製品の数が大きく上昇している。一方で、家庭内のリチウム電池の数が増えれば、電池火災の危険性も上昇する。すでにそれなしでは生活に支障が起きるほど、リチウム電池は我々の生活のなかに入り込んでいる。van Peperzeel氏が指摘するように、リチウム電池に対する家庭での火災防止対策が、「通常」となるべき時期に来ているのではないか。

 

Source: iru-miru.com | September 2026